さて、本日はレストア好きの皆様に悲報をお伝えする為の記事です…

長男がこの度中学に進学するので、長年温めていたコイツを始動させようと思い、倉庫から引きずり出しました!

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ミヤタの30年ほど前の婦人車です。サイズは当時は主流だった22インチ。こいつは、私が15年ほど前かな?量販店勤務時代に、客が要らないから引き取ってくれと言い、置いていったのを貰って来たものです。

コイツをレストアして、長男に乗らせようと言う算段です(^^)良いじゃあないですか!時を超え数十年ぶりに稼働させるなんて、ロマンじゃあないですか(゚∀゚)(笑)

と言う訳で、張り切って分解にかかりました。しかしその後、どうしようも無い高すぎるハードルにぶつかるのです…

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※ここから先、写真ほぼ無し(笑)

順調に分解を進めていき、ホイールを外します。さて、改造内容ですが、至ってシンプル。リアを内装3段仕様にするだけ。

その為にはシマノのインター3のハブ「SG-3R40」を使用するので、ハブを購入し、これまた量販店勤務時代に廃車からパクった、22インチのステンレスリムを使用して手組みします。

リムの写真を撮り忘れていましたが、リムは28H。と言う事でインター3の28Hを探します。

公式サイトにちゃんと載っていた、インター3の28Hのハブ。仕様を再確認。

軸長は四種で、170/177/189/192mm。


OLDは、120/127/130mmの3種。


レストアバイクのOLDは127。良かった(^^)ちょうど良いサイズがありました。


公式ページの罠
さて、通販でハブをポチるかな(゚∀゚)と思い、ネットを探してみると…


ん⁈(゚∀゚)


無い…(゚∀゚)(゚∀゚)

エンド幅127が売ってない(゚∀゚)


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…と心の中で叫びつつ、色々探すがエンド幅120しか売ってない。シマノ公式サイトにはちゃんと載っているのに…特殊なサイズなのか?

勢い余ってシマノに聞いてみた。すると、

「あぁ、あれですね。一応公式サイトには載せてますけど、エンド幅127は完成車専用パーツなので、一般販売はしていません。」

ぬぁにぃぃぃ(゚∀゚)(゚∀゚)!!


シマノさん、ややこしい事はやめて下さい…それならそうと公式ページにちゃんと書いといてよ( ;  ; )諦めきれないので、どうやって手に入れれば良いのか一応尋ねてみたら、


「メーカーには卸しているはずなので、メーカーに聞いてみれば、補修パーツとして手に入るかもしれませんね。」とのこと。なるほど…善は急げ。早速、国内メーカー3社に問い合わせてみた。


レストア不可能な真実
早速、「ブリヂストン」「Panasonic」「ミヤタ」の3社に聞いてみた。全社から同じ回答を得ました。それは…


「現行モデルのエンド幅は全て120mm。なので、古い127mmの補修パーツは無いです。」





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ハイ。と言う事で一気にレストアする気が無くなりまして、長男の自転車は諦める事にしました( ;  ; )

ただ、良いものを乗って欲しい私としては、買うにしても適当な自転車を選んで欲しくない。そこでメーカーの自転車の中から、これだと思うバイクを注文する事にしました。
日本製の自転車



昨今は、激安のゴミのようなクオリティの、使い捨てとしか考えられていないような自転車が横行している。


かつての「良いものを作る魂」はどこぞやに消えてしまい、日本製の自転車なんて、もはや過去の産物になってしまった。たまに街中で高齢者の方が大事に乗っているのを見かけるが、20年物、30年物を見かける機会はほぼ失われた。


有名メーカーも「安くないとユーザーが買わない」と言う事で価格競争に走り、ブランドとしても2万円程する価格帯の自転車もザラにあるようになった。


しかもこれらの品質が高いかと言えば、かつての日本製に比べるといささか微妙な感じだ。各メーカーもフラッグシップには5万円台の自転車も出してはいるが、これとて日本製ではない。


しかし、そんな中でもちゃんとした仕事をしている、唯一無二の素晴らしいメーカーがあり、日本製の自転車がまだ存在していることを知っているだろうか。


Panasonicは素敵
そう、あの天下のPanasonicである。私的には、国内の自転車に対する考え方は、このPanasonicがやはり突き抜けているなと感じている。

それはこのメーカーの思い切ったバイクラインナップからも伝わってくる。

国内メーカーと言えば、Panasonicにブリヂストン、ミヤタ、マルイシ辺りが有名どころではあるが、Panasonic以外は普通のシティ車のラインナップが豊富だが、何とPanasonicに関して言うと、今年のシティ車のラインナップは、

たったの2台!である。

そしてそのうち一台が、今回私が子供に買うことを決めた「シナモンjp ツインロック」と言う自転車である。

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一見何の変哲もないただのシティ車であるが、

・フレームが国内生産

・溶接、塗装も日本

・組み立て、検査、梱包も全て日本

と言う、昨今のメイド・イン・チャイナ事情が当たり前の自転車業界にとっては、かなり特異な存在であり、絶対に今後も貫いて欲しいラインナップである。

先述したが、Panasonicのシティのラインナップはたったの2台。そのうち一台はレギュラーと言う業務用自転車なので、事実上のシティ車のラインナップはシナモンだけなのです(笑)

少し前までPanasonicも通学用の自転車を何台かラインナップしていたが、近年は家電メーカーらしく?と言う感じで、アシスト自転車のラインナップを鬼のように増やして、シフトチェンジして来た。

これには私は賛成である。だって、通学用の自転車のラインナップってあんなに必要ですか?必要最低限、高品質な自転車があればそれで良いと私も思う。ラインナップを減らし、アシスト以外のラインナップを2台に絞り込む事で、品質に注力してきたのは歓迎できる。

しかも、アシスト自転車の売り上げは年々微増傾向にあり、メーカーとしても戦略的に正しい選択なのではと思います。
重要なのは生産国ではない
…と、ここまで日本製の自転車を持ち上げておいて、こんな事を言うのもなんですが、別に日本製に拘らなくても、各メーカーのフラッグシップモデルであれば、「ちゃんと手入れをすれば、品質的には問題無い」と思う。

私は前年度まで、スポーツバイクショップの店長をしていたので、もはや当たり前の事実なのであるが、

「世界的に有名なスポーツバイクブランドでも、もはや中国製は当たり前」


と言う事を皆さんはご存知だろうか?実際、各スポーツバイクブランドは、入門機種から中級機は殆どが中国製なんですが、ちゃんと手入れをしてあげればかなり長持ちする。

リテラシーのある自転車乗りや業界人なら分かる話だが、「手入れをしない高級グレードより、完璧に手入れをされた下位グレードの自転車の方が長持ちする。」のである。至極当たり前の話ではあるが。

ひと昔前の中国製は確かに酷かったのだが、今の有名メーカーの中国製はちゃんと出来てる。それは、メーカーが製造過程を厳しく取り締まり、しっかり監督しているからである。

今は情報化社会なので、悪評は一瞬で広まる。中国製で問題のある品質のバイクをメーカーが作ってしまっては、ブランドイメージは一瞬で下がってしまうので、適当には作れないのだ。

これはシティ車も一緒で、5万円もするシティ車がすぐに壊れるようでは、ユーザーに受け入れられるものではない。従って、シティ車であれど高級グレードの自転車は、メンテナンスをしっかりすれば、そうそう壊れないのが事実なのである。

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それでも日本製にこだわる理由
先述した通り、当たり前の事実だが、どんな自転車でもしっかり手入れをすれば、かなり永く乗れる。ではそこまでして何故私が日本製にこだわるのかと言うと、

「Panasonicを応援したいから」である。

冒頭でも述べたが、Panasonicの現行モデルは凄いと思う。なぜかと言えば、一部を除き、アシスト車とシナモン含む普通の自転車は、

フレームは国内生産だから

です。これをやってるのは現行ではPanasonicだけ。他社のアシスト自転車と値段はそうそう変わらないにも関わらず、ものづくりへの情熱を感じずにはいられない。

何度も言うが、品質的には中国製だろうが日本製だろうが、ちゃんと出来てるので問題点は殆ど無い。しかし、近年食べ物が地産地消が良いと言われるように、やはりこのご時世、どこでその物がどう作られているかは、何となくでも良いから意識しておくべきだと思う。

そして何よりも中国製が溢れかえっている今、日本製はステータスであると思う。別に日本製だから偉いとかそう言う意味ではなく、同じ日本人として、自国で製造された自転車に誇りを持てると言う事だ。

そして、日本製であると言う事は、何か自転車に問題点があった時に、責任追及が中国製よりもはるかにしやすい。それらをメーカーも理解しているはずなので、余計に手は抜けない。結果的に高品質の自転車になると思う。
シナモンJPのコスパのヤバさ
さて、ここまで日本製を持ち上げて来たわけだが、決め手となる最大の理由は、値段である。ここまで日本製にこだわり抜き、しっかりと作られているにも関わらず、このシナモンJP、何とお値段が

26型で税込、48,600円!



と言う驚きの価格!(゚∀゚)(゚∀゚)(゚∀゚)

え?大丈夫ですかメーカーさん…(^◇^;)子供に買った3段仕様ですら、53,900円と言う価格である。この値段は私的にはかなり安いと思う。

だってブリヂストンのアルベルトのフラッグシップモデルは、税抜きでなんと、77,800円!もするのに、相変わらず謎規格のスマートコントロールブレーキだし、フレームもどこ製かはっきりと明示していない。(おそらく中国製だろうけど)インター5なのは良いけど、相応の道を走りでもしない限り、人によってはオーバースペックではと思う…

税込にすればシナモンJPと2倍近い値段差がある訳だが、そこまで出すなら、エントリーモデルのクロスバイクを買った方が快適な気がする…(笑)

よって、シナモンJPが日本製なのにここまで安いのはすごいと思います(^^)

末永く乗って欲しい
さて、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。色々と戯言を述べて来ましたが、子供の通学用自転車にシナモンJP、いかがでしょう(^^)


この自転車は、下の子も数年すれば引き継いで乗ってもらうつもりだ。何年持つか楽しみではあるが、私が生きてるうちは完璧にメンテナンスをするので、かなり末永く乗れると思います(笑)


最後になりましたが、もう一度念押しします。別に日本製のシナモンJPでなくとも、各メーカーのフラッグシップならかなり頑丈です。手入れをすれば、かなり永く乗れるでしょう。


結局は親がしっかりと、子供の自転車を気に掛けてあげる事に尽きます。子供の自転車にもっと興味を持ってあげてください。


この春から通学する子供に、親として安心安全な自転車を載せてあげてくださいね。