久しぶりに、整備のお話です。だいぶ前に、ブリヂストンのカマキリをオーバーホールしたのですが、その際にリアのフリーを分解して、整備しました。
こいつですね。さてさて、世間的にあまり話題に上がって来ない一般車のフリーボディーの分解整備の話題。
メンテナンスしなくても、ほぼ大丈夫な耐久性があるからだと思いますが、考えてみれば凄いですよね。激安のゴミのような自転車でも、他の部品は破損する事は多々ありますが、フリーに関しては頻度的にそんなに故障はないのが不思議です。
まぁ私も若い頃は、激安の一般車を整備してかれこれ数年乗り倒しましたが、フリーは大丈夫でしたね(^◇^;)ただ、大丈夫というだけで、実は内部で腐食が進み、壊れる寸前だったのかもしれませんが💦
さて、早速分解です。これは蓋を外した状態なのですが、外し方は、ポンチを蓋の穴にかけて叩くだけです。この蓋はそんなにトルクをかけなくても大概外れます。
ご覧のように、かなり細かいベアリングが出てきます。下にトレーなどを置き、無くさないようにしましょう。
そのそのまま持ち上げると本体が取れます。ご覧のように、かなり小さな爪が入っており、たったこれだけの爪が、ハブ本体の溝に引っかかってホイールを動かしているわけです。
本当に凄いと思いませんか?体重数十キロの人間が坂道で鬼漕ぎする時のトルクを、全てこの爪が支えていると思うと、不思議でならないのですが(^◇^;)
本体の溝はこうなっています。先ほどの爪がここに引っかかっているのですね。しかしまぁ、この爪と溝の角度って、本当に緻密に計算されて作られているのだなあと、ここにも驚きしかありません。
本体の洗浄もして軽くグリスを塗って戻しますが、大変重要な事があります。それは、グリスを粘度の高いものにしないこと!です。
粘度の高いグリスを使うと、爪が戻らない事があり、そうなるとフリーが機能しなくなり、ペダリングの瞬間爪が掛からず空回りする事があります。
シマノから、フリー専用のグリスも出ていますから、そちらを使用すると良いと思います(^ ^)
なお、ベアリングにはどんなグリスでも大丈夫です👌
分解整備が終わったら、全て戻して、蓋をポンチで締めて終了です(^ ^)
いかがでしたか?一般車と言えども、愛情をかけてあげればちゃんと長持ちします。ご自分でやるのが難しい場合は、自転車店に持ち込んでいただければやってもらえると思います。
愛車を大事にしてあげましょう!