2019年02月

久しぶりに、整備のお話です。だいぶ前に、ブリヂストンのカマキリをオーバーホールしたのですが、その際にリアのフリーを分解して、整備しました。

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こいつですね。さてさて、世間的にあまり話題に上がって来ない一般車のフリーボディーの分解整備の話題。

メンテナンスしなくても、ほぼ大丈夫な耐久性があるからだと思いますが、考えてみれば凄いですよね。激安のゴミのような自転車でも、他の部品は破損する事は多々ありますが、フリーに関しては頻度的にそんなに故障はないのが不思議です。

まぁ私も若い頃は、激安の一般車を整備してかれこれ数年乗り倒しましたが、フリーは大丈夫でしたね(^◇^;)ただ、大丈夫というだけで、実は内部で腐食が進み、壊れる寸前だったのかもしれませんが💦

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さて、早速分解です。これは蓋を外した状態なのですが、外し方は、ポンチを蓋の穴にかけて叩くだけです。この蓋はそんなにトルクをかけなくても大概外れます。

ご覧のように、かなり細かいベアリングが出てきます。下にトレーなどを置き、無くさないようにしましょう。

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そのそのまま持ち上げると本体が取れます。ご覧のように、かなり小さな爪が入っており、たったこれだけの爪が、ハブ本体の溝に引っかかってホイールを動かしているわけです。

本当に凄いと思いませんか?体重数十キロの人間が坂道で鬼漕ぎする時のトルクを、全てこの爪が支えていると思うと、不思議でならないのですが(^◇^;)


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本体の溝はこうなっています。先ほどの爪がここに引っかかっているのですね。しかしまぁ、この爪と溝の角度って、本当に緻密に計算されて作られているのだなあと、ここにも驚きしかありません。

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内部を洗浄しますが、この爪を絶対に無くさないようにしましょう。これまた分解して分かる事ですが、凄くシンプルな構造で驚きますね…バネが爪を押し上げているだけと言う(^◇^;)

本体の洗浄もして軽くグリスを塗って戻しますが、大変重要な事があります。それは、グリスを粘度の高いものにしないこと!です。

粘度の高いグリスを使うと、爪が戻らない事があり、そうなるとフリーが機能しなくなり、ペダリングの瞬間爪が掛からず空回りする事があります。

シマノから、フリー専用のグリスも出ていますから、そちらを使用すると良いと思います(^ ^)

なお、ベアリングにはどんなグリスでも大丈夫です👌

分解整備が終わったら、全て戻して、蓋をポンチで締めて終了です(^ ^)

いかがでしたか?一般車と言えども、愛情をかけてあげればちゃんと長持ちします。ご自分でやるのが難しい場合は、自転車店に持ち込んでいただければやってもらえると思います。

愛車を大事にしてあげましょう!


最近工具ネタばかりで、少し飽きてる方もおられるかもしれませんが、もう少しだけ懲りずにコンテンツを投下します(笑)

私はDIYも好きなので、その辺りの工具もいくつか所有しています。そのうちのお気に入りがこれ!

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ソー、ノコギリです!(笑)これは日本のメーカー、「ユーエム工業」のノコです。

もう、既に鞘の時点からやられてしまうほどデザインがたまりません…

「ズバット」というネーミングのこのノコギリですが、本っっ当に、ズバット切れます!何に使うのか気になると思いますが、実は、以前の記事でご紹介したこのコース、役所に許可をもらって、たまに整備に行くのですが、大活躍するんです!(^^)

刃が少しカーブしていて、手前に引くだけで、直径10センチくらいの木なら瞬殺です。このノコ、本当に切れ味がヤバくて、無駄に振り回したくなるやつです(笑)

この間ホームセンターに出かけた時に、カタログが置いてあったのでもらってきました。

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おぉ(゚∀゚)何という胸が熱くなるようなカタログ…
もうね、これだけで白ご飯が食べれる感じ(笑)

私が工具が好きな理由の一つに、使い込んだ時の年季が入った様子がたまらないと言うのと、良い工具は手入れをすれば、永く使える素晴らしい相棒になってくれる事を知っているから。

アウトドアも好きなので、昔は良くキャンプにも行きました。そのおかげで、アウトドアブランドも大好きだし、アウトドアグッズも、ブランドで永く使える物をいくつか持ってます。

ナイフやナタも好きなので、いくつか所有しています(^^)特に刃物系は、研いで使えるので本当に素晴らしい道具だと思う。さて、その一環でノコギリも大好きなワケですが、上記のズバットよりも欲しいノコギリがあります!

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こいつがそのノコの見開きのページなんですけど、右の商品名を見てください。笑えますね。ノコギリの名前が「SUGOI」ですって(笑)

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一見ズバットと何が違うのかと思いません?実はこのノコギリの一番スゴイ所に私は惹かれたのですが、このノコ、何と「目立て」が出来るんです!(゚∀゚)

昨今はノコギリの刃も、使い捨てが当たり前になりましたが、昔は皆研いで永く使っていたんですよね。工具好きたるもの、やはり目立てしながら、ノコギリを自分で育てていける楽しさがたまらないのですよ(^ ^)

ただ、使い捨ての刃はかなり硬く出来るので、切れ味は抜群なのですけね(笑)

さて、もうすぐ春になりますね。庭の木々やコースの木々の為に、ズバットを振り回してやりましょうかね!(^^)森林整備で良いノコを探している方!これを買えば本当に間違い無いですよ!

工具ネタ、以上です!…

嘘です!(笑)今度は所有してる電動工具の紹介でもしようかなぁ(^^)また気が向いたら。




さて、色んな工具を紹介していますが、今回は(というか最近ずっとですけど)自転車整備にあまり関係ないかもしれない工具を紹介します(^◇^;)

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IRWINのパイレンです。ハンドル上部のボタンで簡単に開閉が可能。効率は良いです。ただ、構造上どうしてもアゴの精度がイマイチで、ガッツリ回すのなら、通常のタイプのパイレンの方が良いと思います。

実際、一度だけ客がペダルを固着させてしまった時に、シャフトを回すのに使いましたが、固定力がイマイチで、結局通常のパイレンで外しました。構造上、もう少し改善した方が良いのかもしれないです。

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回すで思い出しました。モンキーですね。これは自転車整備でも使います。まぁこれは安定のバーコです。職場にあと3つくらいありますが、とりあえず家にあるやつを(^◇^;)

まあこの辺りは説明不要でしょうが、耐久性と使い心地から、バーコが無難なチョイスでしょう。

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写真の左側は知人にもらった物で、スウェーデン製。かなりの年代物で、20年以上前に購入しているそうです!消耗するどころか、かなり味が出ていて、まだまだ現役で使えます。素晴らしいですね(^ ^)

しかし、昔のバーコはしっかりと、「SWEDEN」と書いてあったのですが、最近は書いて無い物もあります(^◇^;)

随分前になりますが、スナップオンの傘下になった時に、如実にクオリティとデザインが変更されました…

写真の右側は最近買い足した物ですが、デザインの微妙な変化がわかりますか?持ち手がほんの少しだけ角張っています。握った感じも昔の物と比べるとやや無骨。まぁ左側のが数十年使い込んでいるので、丸まっているのかもしれませんが(^◇^;)

ちなみに大きい方は、パッケージは捨ててしまったのですが、メイドイン、アルゼンチンと書いてありました(笑)バーコよ、どこへ向かっているのやら…

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探してたらもう二本出てきました(笑)一体モンキーだけで何本あるんだ(笑)

左側のだけとりあえずピックアップして紹介ですが、ハンドルがエルゴでかなり握りやすいです。

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また、刃先がかなり薄く出来ており、おまけに顎がかなり広く開くので、スレッド式のヘッドパーツの玉当たり調整に最適!

というか、ヘッド調整の為に生まれて来たような素晴らしい使い心地(笑)ヘッドスパナで手が痛くなっているそこのアナタ!是非お試しを

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何の変哲も無いハサミ(笑)イタリアのUSAGのもの。完全にデザイン重視で選びました。まぁ使い心地も、至って良く切れる普通のハサミです(笑)

他には、写真にはありませんが、定番のバーコのハサミも持っています。ハサミだけで4本くらいありますが、どれだけいるねんって感じですね(^◇^;)

しかし、ハサミは割と出番がありますね。バイクの組み立て時にバーテープを必ずカットするのですが、その時に切れ味が良くないハサミは仕上がりが悪いです。こういう地味な所にも良い工具を使えば、綺麗に仕上がるのでこだわっています。

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ハサミとは違って今度はカッター。カッターこそ本当に出番は少ないので、事務作業に活躍してもらってます(笑)先日紹介した、「LENOX」のもの。

刃は先端がチタンコーティングされた、メーカーお得意のバイメタル製。切れ味が半端無いだけでなく、耐久性も凄いです。

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開くようになっていて、開けてみると、カッターとは思えないメカメカしさ(笑)男心をくすぐりますね(笑)右の方に替え刃を入れておけます。刃の交換はワンタッチでできて非常に便利。

一枚の刃の耐久性が良いので、永く使えて経済的ですし、少しエコ。本体も握りやすく力が入りやすい。事務作業で切れ味と耐久性を求める方、いかがですか(^ ^)

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さて、これは何でしょうか?鞘に収まっているこの物体。間違いなく自転車整備とは関係無いです(笑)

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バーコとありますね(^^)しかもスウェーデンです。今日、実はこの工具を初めて使いました(笑)買ってから1年くらい経っていましたが(^◇^;)

これで何をしたのかというと、我が家の愛用している鉄鍋の底部の焦げつきが固まって付着しており、それを取り除くのに大活躍しました!

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正体はこちら(^^)そう、スクレーパーでした!刃先が三種類あって、取り替えができます。使い心地はかなり良くて、エルゴハンドルが鬼のように手にフィット。

削り心地も最強で、かなりガリガリいけます。鍋の写真撮り忘れましたが、鉄鍋の諦めていた焦げつきが一発できれいになりました!(゚∀゚)

塗装剥がしにかなりの威力を発揮すると思います。良いスクレーパー探していた方は是非!

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PBのハンドリーマー。穴を広げるのに使いますが、コレクション的に買っただけで、1度も出番が無いです(笑)誰か使い道を考えてください(笑)

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各サイズのエキストラクターもあります。完全になめてしまったネジの頭に穴を開けて、これを突っ込んでまわして外す、最終兵器です。

左方向、つまりネジを緩める方向に回すと食い込むように出来ています。これもまたレスキューツールですが、今のところ出番は1度もありません(笑)保険です(^◇^;)

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さて、こちらも何でしょう?

これは、先日紹介した、イスラエルのNOGA社の工具で、「スレッドメイト」と言います。

これは、ネジ山にダメージを負ってしまったボルトを咥えて、回す事によってネジ山を再生する工具。

ダイスでええやん!って思うんですけど、一つあれば色んなサイズに適応できるのは有り難い。…のか?(笑)出番が無いので、試した事もありません。使い心地は不明です(笑)

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ケガキ用工具、穴あけポンチ、ピックアップツールは全てPB製。ケガキバリは、木工するときの印付けに超便利!って、もはや自転車関係無くて、DIYの域ですね(^◇^;)

ピックアップツールは、自転車整備でも使います。ワイヤー内蔵のフレームのワイヤーをたぐり寄せたり、細かい作業に。

しかし、こうして振り返ると、なんとまぁPBの工具が多い事か…(笑)それだけ優秀なのだすが(^^)

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PBついでに。しかしまぁ、本当にPBは名作工具が多すぎて素晴らしいと思います。

このハンマーも素晴らしいですね。私は、高級工具の魅力の一つのうちに「美しさ」もあると思うのですが、これは見た目も美しいです。

見た目だけだ無く、性能もすごいですよこのハンマーは。

ヘッドの中に、ワッシャーの重りがいくつか入っていて、叩いた瞬間にチカラがかかる方向と逆に作用するので、反動が少なく、ガンガン叩いても疲れにくいです。

名作中の名作だと思います。

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スポーツバイクでは、ナットが殆どで使われていないのであまり出番はありませんが、一般車には出番の多い、ナットドライバー。左から、ベータ、コーケン、ベッセルです。

ベッセルとコーケンは握り心地が抜群で、一般車整備には多用していました。

一番左のベータは9ミリという珍しいサイズで、子供車のディレーラーワイヤーを止めるボルトと、昔の一般車のチェーン引きがたまに9ミリなので使います。


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最後に珍しい工具を紹介します。クニペックス の「ハンドシアー」と呼ばれる工具。

これは、薄い金属板を切る為の物で、昔の駅員のキップを切る原理で切り進みます。キップの話は世代によっては分からないでしょうが(笑)

板金屋で使用するような工具でしょうが、何故私がこれを買ったのか分かりません(笑)完全にコレクションですね(笑)もちろん1度も出番はありません…金属板で何か作ろうかなぁ(^◇^;)

さて、まだまだ工具は持っていますが、キリがないのでとりあえずはこの辺で(^◇^;)

お楽しみいただけたでしょうか(^^)マニアックな物から定番物まで色々紹介してきましたが、どれも性能や耐久性など一流品だと思っています(^ ^)迷った時には、とりあえず紹介させていただいた工具を選べば大丈夫です。

また気が向いたら工具ネタアップします!




さて、今日も凄く出番は少ないけれど、なくてはならない工具を紹介します。

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アメリカの一流ブランド「LENOX(レノックス)」。

このメーカーを聞いてピンと来る方は中々の工具通ですね(^^)鋸刃や切削工具を作っています。

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同社の一番の凄さは、その刃の独自の構造にあります。

刃先のコバルトハイス鋼(8%含有)と背部の特殊バネ鋼を電子ビーム溶接し、「折れにくさ」と「欠けにくさ」を実現している、独自のバイメタル(Bi-Metal)と言う刃になっています。

また、刃先のコバルトハイスの硬度はHRC66-69と高く、ステンレスや鉄の切断に最適です!

シートポストやハンドル、コラムカット等で出番があるのですが、最高の切れ味です(^^)鋸は黙ってレノックスで決まりです!

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レノックスもおススメですが、こちらもかなり良い切れ味です。右側はバーコの金鋸。ブレードの長さが250ミリと少し短いですが、過不足無く使えます。

左側は、日本メーカーの「神沢精巧」のハンディタイプの鋸。ちょっとした切断に便利。好きなブレードを差し込めるので自由自在。

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ちなみに、バーコの刃はバイメタルでは無く、普及価格帯の刃になりますが、十分切れ味は良いですね。MADE IN SWEDENとあります。それだけでなぜか安心してしまう謎(笑)

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金鋸とセットで揃えたいのがこの工具。イスラエルの「NOGA」社のバリ取り。

バリ取り工具はマイナーであまり注目されませんが、このノガのバリ取りは有名です。

バリ取りって、分かる人には分かるけど、凄く気持ちいいですよね(笑)無駄に何周も回したくなりませんか?(笑)

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底のフタを開ければ替え刃が入っています。金属の種類によって使い分けられます。


自転車整備でも、ハンドル、コラム、シートポスト等をカットする機会はあまり無いですが、切削工具は必ず良いものを選びましょう!仕上がりが違います。





タガネって、自転車整備では全く出番が無いように思いますが、実はたまに出番があるのです。

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例えばこの一般車のフリーです。(また後日分解日記をあげます)この蓋を外すには、4つあいている穴がありますが、ここをポンチで少しずつ叩いて緩めます。

カニ目レンチでも良いですが、固着してしまった蓋は固い場合が多いですね。

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そんな時はこれ。安定のPBのポンチ。耐久性、デザイン、どれを取っても優秀すぎて、ほかのポンチを選ぶ理由も特にないほど完成度が高い。

このセット一つあれば、色んな状況に対応できるので、一つ持っておくなら、絶対このセットがおすすめです!

ちなみに、PBにはこのポンチよりも更に凄い、先端にタングステンを使った超硬ポンチもあります(^^)

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あとは、このANEXの割柄ドライバーを持っておくと、いざと言う時に便利。使い道としては、一般車のbbのロックリングを緩める時などに使います。以前紹介した、フックスパナでもいいんですが、固着してる場合はどついた方が早いです(笑)

まぁポンチ類はレスキューツール的な意味で持っておくと良いでしょう(^^)

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タガネと言えばこちらも。またまた登場、PBのタガネ。左の黒い方が貫通ドライバータイプのタガネ。右側がそのまま叩いて使うスロットタガネと呼ばれるもの。

ここまでくると、自転車整備にはもはやほとんど関係ありません(笑)

ただ、この二つは秀逸すぎてどうしても紹介したかったのです。どちらかと言えば、DIYなどで使う事が多いのではないかと思います。

特に右側のスロットタガネは、研いでずっと使えるらしく、(私はそこまで使い込んでませんが)、板金屋さんでは必須アイテムのようで、数年間研ぎ直して使い続けた結果、短くなっている方もおられるようです(^◇^;)

上手く研ぎ直せば、切れ味は変わらないみたいで、まさに凄いとしか良いようが無い工具です!ガツンと切断したい方は是非このタガネを試してみてください!





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