とあるアニメで、自分の苦手な事をひたすら練習している姿に、他の人が感銘を受けているシーンがあった。そして、
「あの人は、〇〇になる事を諦めていないんだ。私も苦手な事だからと言って、練習を怠ってはいけない。あの人を見習って頑張ろう」と言って、自身も苦手な事の練習を始めたのだった。
この話を見て、どうもしっくり来なかったのだ。
このような話って、しばしば美談で語られるけど、このような類の話ってどうなんだろ。
上記のブログでも述べたけど、苦手な事は克服出来る事もあるけど、そんな事してる暇があるなら、得意な事を伸ばした方が余程時間の有効利用だ。
大人達は子供達についつい苦手な事を克服させようとしがちだが、基本的な事が分かっていて、基礎学力さえあれば、後は苦手な事など克服させなくて良いと思う。
苦手な事を克服させようとするのは、もう既に学校教育の頃からの悪しき習慣だよね。
苦手な教科なんて、いくら勉強しても無駄なんだって。何で大人はそんな事を子供に強制するんだろなぁ。
そんな事をしてるから、大人になっても他人の個性を認められず、平均的な価値観でしか物事を見れなくなるのでは。
他人の個性を認め、長所を伸ばす。これが教育で大事な事では。
社会人になっても、人の気持ちを考えずに、飲み会に参加しろだの、社員旅行に来いだの、そうやってすぐに平均を取ろうとする大人がいるのは、そういうことも関係してるんじゃなかろうかね。
苦手な事は誰にだってあるし、嫌なものは嫌なのだ。
子供達に向かって、
「苦手な事も努力すればどうにかなる」
みたいな嘘理論を吹聴してもいいものだろうか。
努力してもどうにもならない事もあるのだ。
少なくとも努力してもいいのは、自分が得意な事に付随する事だけで良い。苦手な事を克服させて、その先にあるものとは一体何なのだろう。
基礎学力さえあって、人間的に大丈夫であれば、あとはもう苦手な事に努力するメリットなんてない。